夢織機1号の完成~旧10月16日生まれのあやはべる9弦

カテゴリー │てるる詩の木工房楽器制作あやはべる

夢織機1号の完成~旧10月16日生まれのあやはべる9弦
弦を製作する機械がとうとう完成しました。
これで工房で制作する竪琴に、自分でスケールデザインをした弦を張る準備が整いました。
弦制作に挑戦して10年、前回作った機械をさらに改良し、パワーアップしました。
友人が『弦を紡ぐ、夢織機(ゆめおりき)』と命名キラキラ 

明日から本格的に弦の制作に入れる、と喜んでいた
まさかその数時間後に首里城が火災で焼失するとは思いもよらぬことでした・・・

先の大戦で激しい地上戦が行われ、
特に軍司令部のあった首里城は標的となり消失。
貴重な命、そして多くの貴重な文化財が失われてしまった。
首里城復元には多くの人々が熱い思いを寄せ、
残欠収集、古文書や残った文化財を綿密に分析・調査することからはじまったのです。
私たちも王国時代の琉球漆器の木地復元の際に携わらせていただきました。
関わった多くの人が心を込めた首里城をはじめ復元品が
消えてしまい、未来の子ども達に引き継げないこと、
その喪失感にしばらく言葉もなく過ごしておりました。

しかしその後、耐火倉庫の中で無事だった文化財があることを知りました。
また世界各地からも復元に向けて励ましが寄せられ、
多くの方の思いと希望が結晶して不死鳥のように首里城が再生することを心より願っています。

夢織機1号の完成~旧10月16日生まれのあやはべる9弦
様々な思いの中、祈りを込めて3台のあやはべるに弦を張りました。
すべて、てるる詩の木工房製の弦です。

夢織機1号の完成~旧10月16日生まれのあやはべる9弦

『モノコルドを聴け、そして見よ』というピタゴラスの言葉どおりに
毎夜実験を繰り返し・・・
オリジナルの弦が完成しました。

今回は『ハゼの木』『サクラ』の2種。どちらも貴重な沖縄の木です。
すべてふさわしい方のもとへ・・・と飛び立っていきました。



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