2月22日生まれのてるる41弦
2020(R2)年2月22日、と2の続く日に
てるる41弦総桑が完成しました。
長い、長い時間がかかりました。
本体の完成が去年の8月。
弦を巻くための機械の製作をはじめ、
『夢織機1号』(ゆめおりき・いちごう)が完成したのが
首里城火災前日の夜。
弦の材料の調達、弦作りの試行錯誤、機械に改良を繰り返し
ようやくてるる詩の木工房オリジナル弦として
自分で作った楽器に自分で作った弦を張る、
10年来の夢が叶いました。
この楽器はすべて沖縄県産の桑材でできています。
甲に使用した木は、
なんと!若い時に一度切られています。
その傷を包み込んで成長し、
真っすぐで目の詰まった見事な木となりました。
この木の生き様、再生とたくましさにあふれる木です。
丸太から製材し、工房に来てから12年、
あまりに素晴らしすぎてなかなか使うことができなかったのです。
指先位の小さなカンナで甲のふくらみを削り出し、
胴を組み立て接着、
多くの工程を経て形が完成します。
こうして仕上がった木地に漆を塗り重ねて本体の完成。
様々な太さのワイヤーを『夢織機1号』で巻き付けて
弦を一本一本作っていきます。
一台一台、その楽器に合わせた弦を
スケールデザインした虹色のレシピ。
この楽器にはそれぞれ『太陽のしずく』『星月夜』と銘がついています。
やっとご注文いただいた方々にお届けすることができて感無量です。
長い間温かく見守って、完成の喜びを共にしていただき、
本当にありがとうございます。
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